【第0期参加】変わらなきゃいけないのは自分でした。

伊藤賢俊 
NTTビズリンク株式会社 取締役 計画部長、COO、CSO

オンラインのWebカンファレンス・ビデオカンファレンス等の映像事業を展開しているNTTビズリンク株式会社にて、取締役として経営企画全般に従事。総務、法務、人事など幅広い業務にも携わっておられます。

弊社とは、前社長の時からのお付き合いで、経営合宿や管理職研修など一緒に企画しておりました。前社長が急遽され、代表代行として重責を担い奮闘されるタイミングでこちらのプログラムにご参加されることになりました。

組織を内側から変えていくためには、何が必要なのか。

受講前に弊社が抱えていた課題は、明確でした。グループ内で組織を立ち上げるたびにトップが「変革だ!改革するぞ!」と何十年、何十回と声をあげても、根本的に変わった状態が続いていると思えなかったんです。声をかけた瞬間は変わったような気がしても、なかなか継続できない。そうした状況の中で、弊社のトップが急逝しました。ずっと一緒に組織の中から変えていこうと、ToBeingsとともに進めてきた最中でした。

学び始めてすぐ「変えなきゃいけないのは自分自身だった」と痛感しました。自分は何者なのか、どういう成功体験を持っているのか…1つひとつ深く掘り下げて、初めて相手と向き合えるんですよね。それまでは「共感」をテーマに組織変革に取り組んできたつもりでしたが、講座内のロールプレイを通じて改めて気が付いたんです。「共感をしようと思ったら、まずは自分を知り、自分をコントロールする必要があるんだな」と。まず一歩踏み出して、自分を変えようと決めました。

「今ここ主義」を大切に。

講座を通じて学んだことは、すぐに自分の職場で実践し、試してみるようにしました。現場で使える気づきを与えてもらえる点は、非常に良かったです。少しずつチャレンジしながら、組織が変わっていく実感が味わえていますね。体制を変えたり、仕組みを作ったりというわけではなく、目に見えない関係性に手を入れていく取り組みに近いため、簡単ではありません。しかし、本質的に組織が変わっていくためには、大切なポイントだと思います。

今までも「事業部体制にしよう」「機能別体制にしよう」「人事制度を変えよう」と試行錯誤してきましたが、なかなかうまくいきませんでした。だからこそ「今ここ主義」というのが大切だと感じています。

例えば、「受け身文化から抜け出して、社員が自主的になるにはどうすべきか」と幹部クラスが考えた時点で、社員はみんな「させられる」立場になってしまいますよね。そうなると結局、何も変わりません。今は何を言っても安全な場をたくさん作り、あらゆる対話のチャンスを作るように意識しています。「課題を整理して、大局的に…」と言い出す前に、課題について”今ここ”で話してもらうんです。ちょうど今朝も新しい雇用形態の導入について、ある幹部からこんなことを言われました。「もっと他に考えるべき課題があるでしょう。整理して出してくれ」――いやいや、ちょっと待ってください、と。複数の課題があるなら、今ここで1つだけピックアップして考えられるはずですよね。課題をどうクリアしていけば良いか、1つずつその場で考えていく。その繰り返しが、組織を内側から変えていくんだと思うんです。

たくさんのことを吸収させてもらい、活かせる場でした。とても感謝しています。

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